省エネ法と温対法とGHGプロトコル(温対法編)

きっかけは、温対法やGHGプロトコルを調べようとした。

すると、温対法を知るには、省エネ法を知る必要があると感じた。

省エネ法を調べたら、原油1500㎘のエネルギーを使用する事業所のような文言が。

原油換算で1500klがどのくらいのか、そしたら、Jやカロリーなどが出てきた。

しかし、一応、単位はギガジュール(GJ)を使う、ということが分かった。

 

さて、やっと温対法にいける。

正式名称は「地球温暖化対策の推進に関する法律」という。

COP3(京都議定書)を受けて1998年に制定された。

では、まず省エネ法との違いから。

省エネ法が燃料、熱、電気、非化石のエネルギーを対象としている。

温対法は、地球温暖化防止を目的とした法律であり、おもに温室効果ガスの排出量に対する報告義務や排出量抑制に重点をおいている。

対象は、

  • 二酸化炭素
  • メタン
  • 一酸化二窒素
  • ハイドロフルオロカーボンのうち政令で定めるもの
  • パーフルオロカーボンのうち政令で定めるもの
  • ふっ化硫黄

となる。

どちらも温室効果ガス排出量の報告義務があるため似ているが、対象範囲や目的が一部異なる。

省エネ法では燃料・熱・電気を対象。

また、省エネ法が規制する分野は、工場など、輸送、住宅・建築物、機械器具、電気事業者の5分野に分けられている。

工場等の中に、工場、事業場が入り、この事業場にオフィス、小売店、飲食店、病院、ホテル、学校、サービス施設が入ってくる。

 

 

温対法には、

国、地方公共団体、国民、企業それぞれに役割が定められている。

国、地方公共団体は、国民、企業がCO2を減らせるように支援する、というもの。FITも。

企業は、自らが排出する温室効果ガスの排出抑制、製品改良など。

他に、温室効果ガスの報告義務がある。実はこれが一番重要。

 

 

温対法で対象としているのは、燃料ではなく温室効果ガス。

その種類が、エネルギー起源CO2エネルギー起源のCO2以外の温室効果ガスの2つに分けられる。

この意味がもう分かりにくい。

エネルギー起源CO2

エネルギーを作るために発生したCO2、またはエネルギーとして使って発生したCO2という意味。

燃料の使用や、他社から供給された燃料や熱を使用している事業者

だから、ほとんど当てはまる。

 

エネルギー起源のCO2以外の温室効果ガス

エネルギー起源のCO2以外の温室効果ガスというのは、エネルギーとしてではないもの、

例えば、鉄を製造するときは大量のCO2が出るが、そのように製造過程で排出してしまうCO2を指している。

 

 

そして、エネルギー起源のCO2を排出している事業者の場合

それを特定事業所排出者という。

・全ての事業所のエネルギー使用量合計が1,500㎘/年以上となる事業者が該当する。

つまり、対象者のエネルギー使用レベルは省エネ法と基本は同じ。

・他にも、省エネ法と同様に、特定旅客とか特定航空などの特定輸送事業者も同様の規定がある。

 

エネルギー起源のCO2以外の温室効果ガスの排出者の場合

・CO2換算で3000t以上の排出者

・従業員21人以上の事業所

などが特定事業排出者となり対象者となっている。

 

 

排出量の報告に必要な提出書類は、温室効果ガスの種類によって異なる。

エネルギー起源CO2は、省エネ法の定期報告書を使用して報告が可能。

エネルギー起源のCO2以外の温室効果ガスでは、温対法に基づく「温室効果ガス算定排出量の報告書」が必要。

両方を報告する場合には、省エネ法の定期報告書に温室効果ガス算定排出量の報告書を添付して報告すればよい

排出量の報告は温対法によって義務。

虚偽の報告または報告しなかった場合に20万円以下の過料が科せられることになる。

 

 

さて今回、非化石証書やグリーン電力証書、再エネ由来Jクレジットがこの温対法の報告で、CO2排出量の削減として活用できるかどうか、というもの。

答えは、活用できるそうだ。

 

 

ついでに、GHGプロトコルも調べてしまおう。

まず、GHGプロトコルとは何か?

答えは、温室効果ガス(Greenhouse Gas:GHG)の排出量を算定・報告する際の国際的な基準のこと。

スコープ1.2.3というのも、この基準からきている。

現在、温室効果ガス排出量の算定と報告の世界共通基準となっているが、逆に、この基準がなければ、各国がバラバラな報告となってしまう。

GHGプロトコルを策定したのは、地球の環境と開発の問題に関する政策研究と技術的支援を行う「GHGプロトコルイニシアチブ」という独立機関です。

同機関は、米国のシンクタンク「世界資源研究所(World Resources Institute:WRI)」と、持続可能な開発を目指す企業約200社のCEO連合である「世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development:WBCSD) 」が主体となり1998年に発足。

参加機関には政府機関、企業、NGOなどが含まれる。

 

このGHGプロトコルの特徴は、スコープ1.2.3として、サプライチェーン全体で温室効果ガスの排出を算定する方法である。

ここで、スコープの確認をしておく。

スコープ1

事業者自らの直接排出をいう。

自社の所有設備や事業活動で直接的に排出される温室効果ガス。

具体的には、工業炉、発電機、製造装置や、社内の焼却炉から排出される温室効果ガスのこと。

 

スコープ2

他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出。

電力会社から購入している電気を使ったことにより、排出したことになる(排出係数を乗じることで算出)。

天然ガスや熱も同様。

 

なので、スコープ1.2が事業者自らが使用している。

スコープ2は、間接排出とされているが、イメージとしては自らが使っている。

 

スコープ3

こちらは完全に間接的。

自社の事業活動に関連する事業者、製品の使用者が間接的に排出する温室効果ガス

該当する活動が15のカテゴリに分類。

たとえば、原材料の調達、輸送・配送、販売した製品の使用、廃棄など。

また、従業員の出張や通勤。

資本財やフランチャイズ、投資といった活動による温室効果ガス排出量も含まれる。

 

 

 

プライム市場の上場企業には、スコープ3の開示が求められている。

つまり、プライム(旧東証1部)上場企業は、サプライチェーンの上下流の関連企業の温室効果ガスの算出も求められている。

 

ところで、このGHGプロトコルとはあくまで、温室効果ガスの算定基準でしかない。

では、この基準をどのように活用しているのか?

 

答えは、

RE100の温室効果ガス排出量の算定・報告は、GHGプロトコルの基準でなされる。

SBTに参加するためには、温室効果ガスの排出量削減目標を設定し、排出量を報告することが必要。

つまり、このような国際的なイニシアチブに参加するための排出量の報告の基準として採用されている、ということ。

 

 

今日はここまで。

 

 

 

 

 

 

 

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