ぼくが関わる建設業のアフターコロナについて想像できることをメモ。
まず、ぼくの周りでは現状は大きな影響が出ていない、ように感じる。
鈍感なだけかもしれない。
ぼくが下っ端の人間なので知らされていないだけかもしれない。
経営層クラスの人になれば感じているのかもしれない。
中国からの資材が搬入されない、という状況が一部に発生しているということを聞くくらいで、国交省も工事や業務の一時中止や工期、履行機関の延長を受注者から求められた場合、発注者には応じるように通知しているそうだが、そう大きな影響は感じていない。
土木工事の場合は基本は屋外が多い。
トンネルなどの密閉空間がある現場もあるが、大半は屋外。
またそう作業員同士が密集することも密着することも比較的少ないといえそう。
そう、三密の密閉、密集、密接が成立しないのである。
ただ、コンサルタント業務の場合は異なる。
発注者と受注者が机の上で打合せを行う。
三密が発生する。
また、外で体を動かす仕事でもなく、場合によっては残業も多い。
そのため、個人の免疫も外での作業より下がるのではないか、と個人的に思っている。
本当は、発注者と受注者は書類に関してはネットでのやりとりができる体制が作られているのだが、自治体レベルではあまり活用されていない。
やはり、打合せが長時間に及ぶことも多く、電話では対応できないからだ。
そして結局、顔を突き合わせて打ち合わせるなら、その時に成果物である書類を持ち込めば済むからである。
しかし、今回のコロナ騒動では、多くの会社がテレワークを始めたようだ。
建設業界、特にコンサルタント業務においては、業態に変革が起こる可能性もある。
よく知らない(知らない事が悪なのだが)ので、テレワークについてメモっていくことにする。
まず、テレワーク。
テレはテレビではないらしい。
テレとは「離れたところ」という意味らしい。
つまり離れたところで仕事をすること。
なので職場外なら全てテレワーク。別にテレビ電話で会社と話し合いをしなくてもよい。
そういう意味でテレワークは3パターン
・在宅勤務
・モバイルワーク
・サテライトオフィス勤務
に分かれる。
在宅勤務は家で仕事
モバイルワークは移動中などにパソコンなどを使う仕事
サテライトオフィス勤務は勤務先以外のオフィススペースで働くこと
とだいたい呼び名の通り。
しかし、レジや受付、品出しや給仕などはテレワークが難しい。
同様に、建設業界の場合も現場現場でそれぞれ一品生産なので、現状なかなか難しい。
ただ建設テックなどと呼ばれる建設にテクノロジーを掛け合わせることで、人をなるべく介さず建設していく手法が模索されている。
もともとは人手不足や働き方改革から要求された技術がアフターコロナの世界で役立つことになるとは。
さらには、レジだってアマゾンGOのような店舗があれば不要になるし、受付もAIに置き換わるだろうし、品出しや給仕がどこまで入り込んでくるから、テレワークというより、仕事そのものを奪われかねない状況だろう。
話が逸れた。
次にコンサルタント、これはテレワークがかなり有効ではないだろうか。
基本、テレワークとはデータ入力作業や資料作成、企画考案作業などはオフィスよりも自宅や喫茶店の方が、得意先からの電話などに邪魔されず、集中もできて成果も上がりそうだ。
ただ、その企画書を上司にあげるとき、または社内でプレゼンするときが問題である。
テレビ電話、ということになるのだろうが、実際に導入しようと思うと、思考が止まってしまう。
何が必要なんだろう?
調べてみると、どうもLINEやSkypなどが有名どころ。
最近ではSlackやZoomというツールも人気があるらしい。
Zoomを導入している顧客の中には楽天やNECなどの民間だけでなく経済産業省も導入しているらしい。
今、各業界、各社で不要不急の打合せを中止しよう、という動きがあると思う。
ぼくの会社もそうだ。
そうなると、これからの打合せはSkypやZoomで、となっていくのだろう。
何といっても、この新型コロナが収束しても、また数年後に新手のウィルスが出る可能性があるし、また、それを想定した社会システムに、世界がなっていく、と思われる。
きっと10年後には、通常の打合せはLINEで、大きな会議や資料を見ながらの打合せはZoomで、そして、膝を突き合わせながら、というのは打合せ前の水面下での事前の根回しだけ、という形態になっていくと思われる。
日頃の業務を大きく分けると、書類作成、企画提案書作成やそのチェック、上司への報告だろう。
書類作成類は自宅でも喫茶店でも出来るだろうと思いきや、ぼくの会社は仕事の書類を持ち帰って仕事ができないのである。
情報保護、ということ。
もうこの時点でテレワークの在宅勤務、モバイルワークは困難。
次にサテライトオフィス、これは可能かもしれない。
しかし、サテライトオフィスで書類作成などは可能だけど、部下の書類を部下と話しながらチェックする、または上司に確認を取る作業など、メールで送りつけるだけ、というのでは進まない。
そこでメールなどで書類を転送しつつ、ラインでやりとり、となる。
次に会議、それも10人や20人ぐらいが参加する会議をテレワークで進める。
ここではZoomが良いらしい。
ぼくは使ったことがない。
どうも調べてみると、Skypなどの中でもテレビ電話の機能に注力して作られたツールらしく、イメージとしてはバーチャル会議室を作るような感じ。
一人の発起人(会議でいえば事務局)が参加者にURLを送る。
そのアドレスが〇〇会議室のようなもの。
参加者はURLをクリックするだけで会議室の扉を開けられると思えばよい。
そのURLがいわばバーチャル会議室の鍵。
そして、参加者全員が画面を共有するので、全員の顔が映り、しゃべれば全員が聞くことができる。
Zoomの優れているところは、アカウントを登録するのは会議の発起人だけでよいこと。
これはかなり大きい。
このアカウントの壁は想像以上の高い。また、議事録の作成もできるのかな?録画もできるらしいので、この会議を録画しておけば、議事録作成作業も減るのではないか。
なので、ぼくの仕事では、在宅勤務やモバイルワークは情報保護の点から難しいけどZoomを使って会議や打ち合わせを必ずしも、面と向かって行う必要はなくなりそう。
元々は東京オリンピックの交通混雑などを回避するため、または働き方改革を進めるため、などの目的があったと思う。
しかし一部の先進的なIT企業のみで社会全体での導入は進まなかった。
実際、テレワークが当たり前という社会にはなっていない。
しかし、今回のコロナ騒動は皮肉にも強制的、瞬間的にテレワークが当たり前という世界を作る動力となるかもしれいない。
建設業界から少し離れてしまったが、コンサル業務や工事でも協力業者や発注者との打ち合わせにおいては、SlackやZoomは使えるのではないか、と思っている。
さて、これからどう変わるのだろうか。