今日は技術士1次試験のR元年の問題。
11問目のセメントなどコンクリートの材料について。
過去問は下記のHPから取得できる。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問 第一次試験 令和元年度 建設部門
選択肢➀ ポルトランドセメント
ポルトランドセメントの種類は6種類
普通
早強
超早強
中庸熱
低熱
耐硫酸塩
の6種類がある。
注意すべきは、高炉セメントはポルトランドセメントに高炉スラグを混ぜたものだけど、ポルトランドセメントとは違い、混合セメントというもの。
区別すること。
選択肢② 日常的に使用されるセメント
普通ポルトランドセメントが7割使用されている。
その他は高炉セメント、とのこと。
その通り。
選択肢③ 高炉セメントB種
高炉セメントは混合セメントの一種で、ポルトランドセメントに高炉スラグを混ぜたもの。
高炉スラグはセメントの水和反応で発生した水酸化カルシウムと反応して硬化する性質を持っている。
そのため、長期強度発現性や化学抵抗性に優れている。
といっても、強度は長期(4週間程度)になれば普通ポルトランドセメントと同等になる、ということ。
逆に初期強度は弱い。
決して、高炉セメントの方が長期強度は普通ポルトランドセメントより高い訳ではない。
高炉セメントと特徴をもう少し列挙
・アルカリ骨材反応を抑制する効果がある
・硫酸塩などにも高い効果がある
・緻密な硬化体になるので、水密性も高い。
このような特徴があるため、海水や下水に触れる場所でも使われる。
また、高炉スラグの配合比率によってA種、B種、C種と分かれている。
ちなみに、高炉スラグを10%~60%混ぜたもの。
ちょっと幅が大きすぎないか、と思うけど、そう決まっている。
高炉スラグと鋼を生成する過程で発生する副産物である。
選択肢④ 普通エコセメント
都市ごみの焼却灰などを主原料としたセメント。
製品1tにつき500Kg以上を廃棄物で作られたセメント。
セメント中の塩化物イオン量がセメント質量の0.1%以下と規程されている。
選択肢⑤ 低熱コンクリート
コンクリートは水和熱を出す。
近年は大型構造物が増加してきており、大型構造物では水和熱により温度ひび割れが発生する恐れがある。
そのため、なるべく熱が発生しにくいセメントが求められている。
低熱ポルトランドセメントは、熱を発生しにくいので、大型構造物で用いられる。
しかし、寒中コンクリート、工期が短い工事、初期強度を要する工事には、早強ポルトランドセメントや超早強ポルトランドセメントが用いられる。
はい、おわり。