今日は技術士1次試験のR元年の問題。
10問目のコンクリートの特徴について。
過去問は下記のHPから取得できる。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問 第一次試験 令和元年度 建設部門
選択肢➀ 現場コンクリートの品質
これは、現場コンクリートと二次製品の比較というイメージを持つと解きやすい。
実際、骨材やセメントの品質の変動が出るし、現場ではどうしても軽量誤差が工場製品に比べて劣る。
そのため、工事期間にわたり変動するのが一般的である。
選択肢② 水セメント比
配合上の影響としては最も大きい。
その影響とは、劣化に対する抵抗性、透過に対する抵抗性である。
選択肢③ エントレインドエア
ワーカビリティは改善する。
また、必要なワーカビリティを確保するうえでの単位水量を減らすことができる。
選択肢④ 細骨材
粗骨材と細骨材の定義を確認。
粗骨材というのは、5mm目のふるいを85%以上を留まること
すると、細骨材は5mm目のふるいを85%以上、通過すること。
そして、10mmふるい目は100%通過すること。
似た語句として細粒分とか粗粒分というものもある。
土質力学のおさらいだけど、土粒子の場合、細粒分と粗粒分の境目は75μm。
この75μm以下の細粒分を50%以上含む土は細粒土で、粗粒分を50%以上含む土を粗粒土という。
細骨材、粗骨材とは違うので、注意。
少しおさらい。
話しをコンクリートに戻す。
細骨材率というのは、全骨材(粗骨材と細骨材)に対する細骨材の割合のこと。
コンクリートは細骨材率が大きいほど、流動性は低くなる。
さらさらではなく、どろどろとして、均すのにも力が必要となり、大変になる、というイメージ。
そのため、同じスランプのコンクリートを作る場合、単位水量を増やさないといけない。
そうなると、水セメント比は決められているので、セメント量も多くなる。
しかし、細骨材率を小さくし過ぎると、モルタルと粗骨材が分離しやすくなる。
何事もバランスが大切。
選択肢⑤ 単位水量
単位水量を大きくすると、材料分離が発生しやすくなる。
また、乾燥収縮も増加する。
だから、コンクリートの品質が低下する。
ただし、単位水量が少ないと、ワーカビリティが下がるので、現場の職人たちは水を入れたがる。
ここで現場の元請け監督がしっかりと止めなければいけない。
終了