今日は技術士1次試験のR元年の問題。
5問目の図形の図心について。
過去問は下記のHPから取得できる。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問 第一次試験 令和元年度 建設部門
この問題のポイントは断面一次モーメントを知っているか?という問題。
断面一次モーメントとは、面積かける図心までの距離のこと。
断面一次モーメント = A × h
なので、h = 断面一次モーメント / Aで算出できる。
設問分の図形の場合、点Dから辺BCに垂線を下ろした点を点Eとすると、四角形ABEDと三角形DECに分けて計算してもよい。
他にも、三角形ABDと三角形DBCで分けて計算してもよい。
解答を見ると、四角形と三角形に分けて計算しているので、ここでは、三角形2つに分けて算出してみる。
まず、三角形ABDについて
面積 = AD×AB÷2 = 2L×3L ÷2 = 3L2
基準を辺BCからの距離とすると 図心までの距離は、3L×2/3=2L
三角形ABDの断面一次モーメントは 3L2×2L=6L3
三角形DBCについて
面積 =BC×DE ÷2 =4L × 3L ÷2 = 6L2
図心までの距離は 3L× 1/3=L
三角形DBCの断面一次モーメントは 6L2×L = 6L3
この2つを足すと
6L3+6L3=12L3
これが、台形ABCDの断面一次モーメントとなる。
これを台形ABCDの面積で割ると、台形ABCDの図心までの距離h0が求められる。
台形ABCDの面積は 9L2
つまり、12L3 ÷ 9L2 = 4L/3
以外と簡単。
断面一次モーメントが 図心までの距離 × 面積 ということが分かっていれば簡単。
断面二次モーメント は 図心までの距離の2乗 × 面積 となる。
断面二次半径は、 i=√(I/A) つまり、断面二次モーメント ÷ 面積 を1/2乗 する。図心までの距離のこと。
断面係数は、 断面二次モーメント ÷ 中立軸までの距離 となる。
これらが平成30年度には出題されているので、復習しておくこと。