〈技術士1次試験〉H30年度・15問目 公共交通

本日2問目。平成30年の建設部門の過去問から。15問目の公共交通について。

問題文は「公益社団法人 日本技術士会」のHPで閲覧ができるようです。

「公益社団法人 日本技術士会」過去問(平成30年度 第1次試験)

 

 

公共交通という言葉、ん~とりあえず、公共がつくのだから、マイカーや自転車は違うだろう。

タクシーも違う・・・?物流を支える大型トラックなんかは・・・?。

地下鉄はどうだろう?JRは?私鉄はどうなる?

やはり、公共という言葉に引っかかる。

これはぼくが最近、ブログを書くときにいつも悩む問題。

公共とは何か?ついこの前も農業についてブログを書いたとき、やはり悩んだ。

食料自給率という問題を考えたとき、インフライノベーションという本で記されていた、農業というものは食欲という需要に対し供給する大切なインフラなんではないか、という問い。

話が逸れてきたので、この辺にするけど、公共交通の公共とは何なんだ?と疑問を持ちながらも、今日は資格試験の勉強、勉強。

 

 

選択肢① コミュニティバス

 

コミュニティバス。

この言葉は、民間の交通事業者が運行していたんだけど、どんどん赤字が膨らみ撤退してしまった交通空白地帯、そこに対し、自治体が地域の足として税金を投入して運行を継続するようなケースをイメージしてもらうとよい。

地方で交通空白地帯と呼ばれる地域、住民は車の運転ができない高齢者も多いような地域。

そんな地域では、赤字であっても自治体が運行を継続することが多く、そんなバスを想像してもらうと良いと思う。

ちなみに、コミュニティバスという名称は法的に定義されたものではないそうだ。

さて、選択肢の問いは、民間事業者が主体的に・・・とある。

実際、そんな赤字路線を民間事業者が営業できるわけもない。

少しメモが雑すぎるので、少し加えると、民間事業者が運行しているところもある。

また、民間事業者が行政から補助金をもらっている場合もある。運行形態は色々ある。

ただ、民間事業者と限定した表記は間違い。

 

 

 

選択肢② デマンド交通

 

これもコミュニティバスと似ているの注意。

似ている、というのは過疎化した地域を想定した交通だから。

コミュニティバスのように定期運航しても全くお客さんが入らない可能性の高い地域

そんな地域にお客さんからの要求に応じて走らせる小型のバスやタクシー

それをデマンド交通という。

ただ、普通のタクシーのように好きな時に家の前まで呼べるわけではなく・・・いや、そういうデマンド交通もあるらしい。

それだけ形が決まっているのではない。

まさに現在、各地方で実験的に進められている状況。

例えば、定期ルートを走るんだけど、それは事前予約があったときのみ、とか。

他にも、停留所だけ決めといて、ルートは決まっていないパターンとか。

後は、かなり家の近場まで来てくれるところもあるのかもしれない。

選択肢の問いとしては、利用者のニーズに応じて移動ができる、とあるが、それができる地域もあるかもしれないが、そんなところは少ないだろう。

決定的な間違いは、自動車を共同使用する、という部分。

これはおそらくカーシェアリングのことを書いている。

 

 

 

選択肢③ LRT

 

これは富山が有名。

次世代型路面電車システム。

英語ではLight Rail Transitとなる。軽めのレールを通行するもの。日本語にすると、そんな訳になる。

イメージとしては近未来的なお洒落な形をした路面電車。

つまり、お洒落ではあるけど、単なる路面電車だよね?とぼくは思っている。

実際、日本では富山以外では走っていない。

宇都宮市が整備中だけど、どれほどの効果があるのか分からない。

効果なんかないんじゃないの、という意味じゃなくて本当にぼくは分からない。

街のシンボルのような存在にはなるとは、思う。でも、それがシビックプライドを育てる~とか、観光面に寄与する~とか。それは疑問。

何でかというと、大事なのはLRTが通ったあと、その後のまちづくりにかかっている、と思うから。

ここにも議論があって、インフラが整うからまちづくりができるのだ、という考えもある。

確かにそうだと思う。

だけど、立派なインフラだけ整っている街もある。ぼくがいいたいのは、両方必要ということ。

さて、選択肢の問いを見ると、低床式車両、停留所の改良による乗り降りの容易性、定時性、速達性、快適性で優れた次世代型の軌道系交通システムとベタ褒め。

これが正解になる。

実は国交省が施策として推しているのである。

でも、ぼく的には、低床式はOK、乗り降りが容易になる、もOK。その通りだと思う。

でも、定時性、速達性は既存路面電車と変わらないと思うのだけど。

快適性、これは路面電車より格段に上になると思う。

さて、富山に続き宇都宮でも2022年、2年後に走り出すLRT、どんなことになるのでしょうか。

 

 

 

選択肢④ BRT

 

これは英語ではbus rapid transitという。

LRTのRはレールだけど、BRTのRはラピッド。これは速い、という意味。

バス高速輸送システム。

LRTと共に交通によるまちづくりでは頻繁に出てくるキーワード。

バス専用車線の走行を想定していたり、やはり近未来的な車体で低床式の乗り降り口により乗り降りの容易性は確保。

その他、連接バスとすることで大量輸送を目指したりしている。

後は公共車両優先システムというものを導入すると効果的とされている。

このシステムは、PTPSといい、簡単に言えば、バスが交差点に近づいたとき、信号がバスを電気信号で感知して青信号にするよう信号制御機能をもったシステム。

さて、選択肢の問いを見ると、一般車両が走る車線を組み合わせる、とある。

そんなことしたら、意味ないじゃないか、と思う。

やはり、専用レーンを設けるのだろう。

 

 

 

選択肢⑤ トランジットモール

 

歩行者と公共交通が共存する道路。

一般車を排除することにより、荒い運転などしないバスや路面電車だけは歩行者と一緒に走行できる道路

公共交通機関っぽい車だけなので、歩行者に気を付けながらの運転も可能だろうと。

それなりに危険性は排除できるので、車と歩行者が共存する道路を作りたい、という自治体が採用することになる。

それに対し、いくら安全運転をするといっても歩行者と車両を同じ場所で共存させるわけにはいかない、という警察。

この賑わいを作りたい自治体と交通安全を使命としている警察とのとのせめぎあい。

姫路駅前トランジットモールが有名。

さて、選択肢の問いをみる。低公害車?これは、賑わい作りの施策だから、環境施策ではないので、すこしピンとのずれた問いになる。

ちなみに、トランジットモールと似たような概念でシェアードスペースというまちづくりもある。

ただ、やることは逆。何でも受け入れて、皆んなで譲り合いましょうというヨーロッパ的な下地が必要。

他にも、ロードプライシングというものもある。こちらはソフト施策になる。

こちらもどこかでメモりたい。

 

 

 

まとめ

今日は公共交通ということで、技術士の過去問をやってみた。

コミュニティバスは過疎化

高齢化社会を迎えるにあたっての対策、デマンド交通も同様。デマンド交通の方が実験的。

LRT、BRTは次世代の交通システム。レールの上を走る電車かバスかの違い。

トランジットモールは過疎ではなく、都心の賑わい醸成のためのまちづくりの施策。

どのキーワードも現代の課題解消を交通に託している部分についての問いだった。

どれも、少子高齢化社会の課題解決の施策、きっと、そのうち、自動運転についても出題されそう。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*

CAPTCHA