ヤフーのネット記事、トヨタのスマートシティについて読んだ。
スマートシティは依然から関心はあった。
本も数冊読んでいる。しかし、なかなか進まないだろうな~、という印象をもっている。
神奈川県の藤沢市でパナソニックがスマートシティを進め成功事例として扱われている。
でも、これも工場跡地に一からまちを作り上げるパターンだったから上手くできたけど、既存市街地では難しいだろう。
そして、今回トヨタのウーブンシティもやはり、山梨県の富士山の裾野で、トヨタの工場の跡地に一から街を作り上げる構想だという。
ただ、パナソニックと違う印象を受けるのは、実験台の都市ということだからだろう。
行政が管理する土地の上では自動運転の実験も進まないということだろうか。
ところで、スマートシティという言葉自体は結構昔からある言葉。
昔はエネルギーを賢く利用しましょう。つまり、個人個人の利用から街全体の最適化を図ることで、無駄をなくそう、というものが主流だった。
ただ、最近のスマートシティは環境意識の高まりからのエネルギー対策の問題だけじゃなく、生活全般の質を上げるもの、とみられている。このように注目されるようになったのには、AIによる自動運転やロボット、Iot技術の発達によるところが大きい。
しかし、事はそう簡単に運ばない。そこに立ちはだかる課題は個人情報保護というもの。
中国ではスマートシティ構想が進むけど、カナダのトロントでは頓挫しつつあるのはまさにそこ。
今回のコロナでもマイナンバーがうまく機能していれば、もっとスムーズに対応できたこともあったと思う。
実際、日本は先進国の中でもマイナンバー普及率はとても低い。
それだけではない。
デジタルシフトなるものは、企業側ではほとんど進んでいないと感じる。
スタートアップのような企業では当たり前なのかもしれないけど、わたしの会社でも、仕事の進め方は10年前とほとんど変化はない。
デジタルシフトなど、海外の会社かベンチャーだけの遠い世界の話のように聞こえて仕方ない。
この夏には都知事選がある。投票所はよくても開票所などは3密状態になるともいわれており、通常通り選挙が行われるのだろうか。
これも、電子投票が行われていないことによる問題。
テレワークが進まないものの一つに、情報の管理という問題がある。
会社の責任者からしたら、会社全体の業績があがるよりも、情報が流出したときに個人に負わされるリスクやそれによる懲罰の方がよっぽど怖い。
だから、無理して進めようと誰もしない。
いくら会社の業績があがっても、大きな会社ではその功績により得られる昇任などのメリットよりも、不祥事に発展し個人が負わされるリスクへの心配の方が勝ってしまう、という構図。
実際、今回、Zoomもセキュリティの問題が発覚した。
プログラムが脆弱でWindowsのログイン情報を抜き取られる、だとか。Web会議の情報が中国のサーバーを経由している、だとか。
このことで、Zoomを提案して社内会議にWeb会議を薦めていた担当者は肩身を狭い思いをしているだろう。
なかなか、情報保護の問題は大きく、家族を持ち一家を支えているヒト、自分の利益を度外視して会社の為に犠牲になることなどできないヒト、そんなヒトが意思決定をする組織。
なかなか越えられないハードルを抱えている。