続、大規模イベントなどの交通マネジメント

前回の技術士の二次試験の勉強ブログの続きになる。

交通マネジメントについて、2回目

 

令和元年の選択科目「道路」のⅢで、東京オリンピックに向けて、交通マネジメントの対策実施者として述べよ、という出題。

過去問は以下のサイトで見ることができる。

「公益社団法人 日本技術士会」過去問 第二次試験 令和元年度 建設部門 道路

 

設問は3問。簡単に書く。

(1)平時を大幅に上回る交通需要に対して、多面的な観点から課題を分析せよ

(2)最も重要な課題を上げ、複数の解決策を述べよ

(3)その解決策に共通するリスクとその対策を述べよ

というもの。

前回ブログで(1)を書いている。

そこでは、5つの課題を挙げた。

 

・ 集中時間の変更

・ 集中路線の変更

・ 手段の変更

・ 自動車の効率的利用

・ 発生源の調整

 

 

その中では、やはり「時間を変更する」か「手段を変更する」という課題が最も重要かと思う。

なぜなら、一般的に取られている手法ということもあるが、費用または労力に対しての効果が高いと感じるから。

「発生源の調整」のように、交通需要を消滅させてしまうことは、効果は高いが、社会的な影響が大きい。

その期間は外出を控えて下さい、ということと同じで、ハードルはなかなか高い。

もっとも、このポストコロナにおいては、在宅勤務やテレカンファレンスが定着した企業も数多くあると思われるので、少し状況は変わってきているのかもしれない。

・・・ということは、もし令和2年度以降の出題であれば、コロナによる+の影響として、「発生源の調整」を最も重要な課題に挙げても良い。

 

あと、前回のブログでは見落としていたが、設問は複数の課題を抽出して分析せよ、というもの。

前回ブログでは、複数の課題を挙げただけになっていて、分析がまったくされていない。

なので、今回、少し分析もしていく。

 

 

時間の変更、路線の変更、手段の変更、自動車の効率的利用、発生源の調整と5つの課題があるが、分析する軸としては?

・コスト

・社会的影響

・調整するための時間、つまり短期間で調整可能か長い期間をかけて計画的にすすめる必要があるものか

・効果

・法律的なハードル

・国民理解、社会気運の醸成

などが挙げられる。

論文の文字数の制限により、個々について上記の軸で分析していくか、全体を通してまとめてしまうかは、変わってくると思われる。

 

 

で、どの課題を最も重要と考えるかだけど、その後の展開として(2)(3)で複数の解決策を挙げて、そこから発生する共通のリスクとその解決策を考えると「手段の変更」が色々と展開しやすい。

ということで、課題は「手段の変更」としてみよう。

理由は、問題解決策のバリュエーションが多いから。

複数の解決策を洗い出してみる。

・パークアンドライド

・鉄道等の大量公共交通機関の利用促進

・自転車利用や徒歩の推奨

・物流の効率化

・路上駐車の適正化

・交通不可の小さい土地利用

・ロードプライシング

が挙げられる。

この時点で(2)の複数の解決策は上記を記載すればよいと思う。

 

 

(3)では、それらの解決策に共通するリスクとその対応策である。

今回挙げた解決策の中には、短期的に対応可能な解決策と、物流の効率化や交通不可の小さい土地利用のように長期的な対応策とに分けられる。

まちづくりとして、進めていくべき課題は、長期的に計画立てが必要になる。

また、ロードプライシングのように日本ではまだ定着していない手法は、他都市の社会実験などから、適応可能かを判断していかなければならない。

しかし、共通するリスクを書くのが(3)である。

共通するリスクとしては、その対策が上手く機能しなかった場合である。

あくまで、利用者の意識やモラルに頼る部分もある。

そのため、機能しなった場合は、激しい混雑に遭遇することになるうえ、出勤すらできないという事態が想定される。

他にも、緊急車両が通行できず、病人を救急搬送できず、人命にかかわるリスクへと発展する。

また、現在の状況下では、3密回避を図ることが重要にもかかわらず、通勤電車では激しい3密状態に陥ることだろう。

 

そのような共通リスクを回避するための対策は、一つの対策に絞らないことが肝要である。

複数の解決策を同時並行的に実施していくことで、補完しあえる関係をつくっていく必要がある。

 

もう一つのリスク。

それが、今回の対応策を実施することで、新たに発生してしまうリスク。

恐らく、論述するならこちらのリスクを書くべきとなる。

・鉄道等の大量公共交通機関の利用促進

→今でも、乗車率が軒並み150%を超えているような都内の公共交通機関に余裕が取れない可能性がある。

・自転車利用や徒歩の推奨

→自転車通行空間や快適に歩けるだけの歩行空間を確保できていない恐れがあり、新たな自転車による交通事故の増加という恐れがある。

・物流の効率化

→増え続ける物流トラックに対して、隊列走行などの効率化対策では、やはり交通事故のリスクは消えない。

・路上駐車の適正化

→どこまで警察が対応できるのかにかかる。

 

全体を通してのリスクとしては、コロナ禍対策。

マイカー利用では限られた道路空間を占用してしまうから、公共交通機関などの大量輸送を使うことにあるが、やはりこのご時世、集積、つまり三密はリスクとしてあげられる。

どこまで、技術士論文でコロナを出して良いかわからないけど、間違いなく対策の視点として書くべきと思う。

 

 

なんとなく、まとまったかな、という感じ。

またいつか、手書きしなくちゃ。

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