今日は技術士1次試験のR元年の問題。
29問目の舗装の性能指標について。
過去問は下記のHPから取得できる。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問 第一次試験 令和元年度 建設部門
いきなり選択肢から見ていく。
選択肢➀ 施工直後と供用後一定期間を経た時点
「舗装の構造に関する技術基準」に舗装の性能指標について記載されている。
車道及び側帯の舗装の必須の性能指標は、疲労破壊輪数・塑性変形輪数・平たん性・浸透水量である。
性能指標を確認する時期は、一般には施工直後。
ただし、供用後の一定期間を経た時点として定めた場合は、その時点が確認時期となる。
例えば、試験施工的な舗設であり、耐久性を確認したいような場合は、施工直後では確認できないのかもしれない。
選択肢② 規模
どのような工事でも舗装の性能指標を設定するわけではない。
まず、車道や側帯であること。
さらに、新設や改築や大規模な修繕などの場合。
つまり、歩道や維持修繕工事の場合は、舗装の性能指標は設定しない。
選択肢③ 設定する者
これは監理技術者ではなく発注者である。
前段の道路の存する地域の地質、気候、交通、沿道の土地利用の状況は勘案しなければいけない。
つまり、この問題はひっかけ問題。
前段で、もっともらしいことを書いておいて、最後に間違いを少し入れている。やらしい問題である。
選択肢④ 浸透水量
これは選択肢のとおり。
舗装の性能指標には、浸透量の項目は設けられている。
しかし、浸透量は必須の性能指標ではない。
一方、疲労破壊輪数、塑性変形輪数、平たん性、は必須の性能指標となっている。
積雪寒冷地域やすぐに工事が予定されているなど、特別の理由がある場合は当該基準は設けないことになっている。
選択肢⑤ 必須の舗装性能指標
舗装の性能指標の中でも必須項目となっているもは以下の3つ。
・疲労破壊輪数・・・供試体による載荷試験
・塑性変形輪数・・・ホイールトラッキング試験
・平たん性・・・3mプロフィルメーター
選択肢②でも、車道や側帯の舗装の新設、改築などを対象とする旨の記述がなされていた。
選択肢⑤でも路肩全体やバス停を除くと書いてある。
この車道や側帯、路肩などは道路構造令においての道路の横断面構成の中に出てくる語句。
この舗装性能指標の設定は、路肩やバス停は除外。ただし側帯は含むのだ、ということを覚えておく。
ちなみに、MCIという指数があるが、これは供用している道路の維持管理に使う指数。
今日の問題は、舗装を新設したり改築した場合、施工がしっかりされているかなどを把握する指数。
違いに注意。