今日は技術士の勉強。
平成30年の過去問。1次試験の建設部門。16問目の国土形成計画について。
問題文は「公益社団法人 日本技術士会」のHPで閲覧ができるようです。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問(平成30年度 第1次試験)
いきなり選択肢を読んでいく。
選択肢➀ 国土形成計画法
まず、この国土形成計画とは何か?
都市計画法などの上位法となる国土形成計画法に基づいて策定される法定計画。
国土形成計画法は、2005年、従前の1950年に制定された国土総合開発法を見直して、現在の名前に改正される形で立法された。
国土に関する計画で、この計画より上位のものは、国土強靭化基本計画があるくらいで、この計画はかなり上位の計画。
何が書いてあるかというと、もう抽象的で何がしたいんだか分からない。
SDGsと同じくらい高尚で抽象的。
例えば、持続可能な地域を作る、災害に強いしなやかな国づくり、美しい国土の管理・・・などなどが戦略目標。
今、書いた戦略目標は、全国計画。
実は、この国土形成計画は全国版と地方版がある。
全国版は全国計画で地方版は広域地方計画となっている。
広域地方計画は日本を首都圏、近畿圏、中部圏・・・と8ブロックに分けて策定されている。
北海道と沖縄はこのブロックには入っていない。
選択肢② 国土形成計画
選択肢➀のところで戦略を書いた。
では、戦略ではなく、そもそもこの計画はどんな計画か?
これがもっと分かりにくく・・・
「国土の利用、整備、保全を推進するための総合的かつ基本的な計画」
このように、国土とか、総合的、とか基本的とつく計画は、たいがい上位の計画。
選択肢③ 全国計画
全国計画と地方広域計画がある、と書いた。
全国計画の方は?
誰が?:国土交通大臣が
どうやって?:自治体から意見を聞いて
決め方は?:閣議決定、ということなので内閣で決定する、ということ。
一見すると、自治体の意見を聞く、というので地方広域計画かと思ったけど、全国計画でも自治体の意見を聞くらしい。
選択肢④ 広域地方計画
今度は地方計画の方。
誰が?:広域地方計画協議会
どうやって?:協議して
どう決める?:国土交通大臣が決定する。大臣決定。
ということ。
選択肢⑤ 広域地方計画
首都圏、近畿圏、中部圏・・・とあるけど、北海道と沖縄はこのブロックに入っていない。
首都圏広域地方計画とか中部圏広域地方計画はあるけど、北海道圏広域地方計画というのはない。
北海道と沖縄については、他の法律、つまり国土形成計画法ではない法律で、似たような計画を作っているらしい。
知らんがな、という感じ。
でも、覚えておこう。
せっかくなので、もう少し周辺知識を入れておく。
これまでの国土計画は、冒頭で書いたように国土総合開発法に基づいて、策定されてきた歴史がある。
いわゆる全総というもの。
全国総合開発:これがスタートで、昭和35年、池田勇人内閣で有名なのは所得倍増計画。
目標は国土の均衡ある発展。
このころは、東京一極集中ではなく、全国に一気にインフラを整備しようとしていたと思われる。
その後、2次、3次ときて5次が平成10年の「21世紀の国土のグランドデザイン」という少し格好良い名前になっている。
この時に初めて少子高齢化問題に対応するよう計画が策定された。
その後、全国総合開発法から国土形成計画法に名前が変わった。
最初が平成20年の国土形成計画、名前も法律をそのまま使っている。
2次として、平成27年、安倍内閣で新国土形成計画。
現在はこの2次の計画中。
計画期間は10年なので基本は令和6年まで。
背景には、少子高齢化、災害、インフラ老朽化などが挙げられている。
目標としては、重層的かつ強靭 コンパクト+ネットワーク となっている。
パラパラと中身を見たけど、コロナ禍によって大きく変えなければいけない内容があるかな~と思ったけど、さすが抽象的だから、何も触らなくても良さそう。