前回のブログで河川について書いたので、せっかくなので技術士の勉強も。
過去のブログで技術士は勉強時間が膨大なので資格取得は気乗りしない、と書いたけど。
やっぱり未練があるので少しづつ少しづつ、3年間ぐらいかける気持ちで。
今日は、H30年、1次試験、建設部門の過去問から。
全35問の中から、21問目の問題、河川工学。
問題文は「公益社団法人 日本技術士会」のHPで閲覧ができるようです。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問(平成30年度 第1次試験)
今日はこの1問でやめるつもり。
選択肢① 堤防の設計
流水により浸透して堤防が中から崩壊することやのり面を流水などが削っていくパターンを想像するということ。
つまり耐浸透性や耐浸食性について検討する。これは〇。
次に設計すべき高さは、堤防高ではなくHWL、つまり計画高水位なはず。
だからここは✕。
また、高規格堤防の場合、つまりスーパー堤防の場合、越流水による洗堀に対する安全性も設計する。
そういえば、昨年の台風19号で長野県千曲川では越流水により洗堀されて堤防が決壊しているはず。
あれはスーパー堤防ではなかったから、越流水による安全性が堤防の設計に入っていなかった、ってことだろう。
選択肢② 堤防の安全性の照査
浸透に対する堤防の安全性について聞いている。
選択肢➀で堤防は浸透性と浸食性についての耐久性を考慮することが示されている。
この2つの内、浸透性の照査はどのような項目を検討すべきか、という問い。
安全性のチェック項目としてどんな項目を検討しなければいけないのか、という問い。
浸透については、のり面のすべり破壊と基礎地盤のパイピングについて行う。
堤防の安全性の照査では、浸透と浸食と液状化について照査する必要がある。
その中で浸透については、雨と河川水が影響する。
雨によってのり面が崩壊するパターンと河川水が川裏(堤内地側)に達したのちに、川表(堤外地側)に向かいパイプ状のみずみちができるパターン。
浸透についてはこの2パターンを押さえておくこと。
ちなみに、浸食と液状化はまた今度。
選択肢③ 堤体の材料
粒形の大きさにより、どんな特徴があるか、という問い。
どらかというと土質力学そのままの知識で解けそう。
粒形が小さい場合、浸透しにくい、浸透してしまうと強度低下がおきやすい。
そりゃ、そうだ。粒形が小さければ空隙も小さく、水が浸透する空間も少ない、だから浸透しにくい。
土の力学的な性質として、粒形が大きい場合、粒度分布の影響が大きく、粒形が小さい場合は含水比の影響が大きくなる。
選択肢の問いでは、堤防に浸透した場合、つまり堤体の土質の含水比が変化した場合、粒形が小さい場合は含水比の影響が大きいので、力学的性質は変わる。
また、粒形が大きい場合は粒度分布の影響が大きいので、含水比が変わっても影響は少ない。
選択肢④ 堤防のり面の浸食
のり面を浸食するような外力は何か、という問い。
まずは流水がもっとも影響が大きそうといイメージはできる。
実際、流水によるせん断力、抗力、揚力などが挙げられる。
これらを流体力という。
のり覆工のようにのり面にコンクリートブロックなどを張っていく場合、ブロックなどが、せん断されたり、流水に抵抗しきれず剥がれたり、浮き上がってしまわないように検討する必要がある、ということ。
また、土砂や流木の衝撃による力に検討する必要がある。
選択肢⑤ 土堤の耐震性
まず堤防は土で作りましょう、というのが原則。
河川管理施設構造令による。
なので、普通の堤防を思い描いてもらうと、断面を切ると富士山のような形をしていると思うけど、表面にはコンクリートブロックや芝がはってあるが、中は土である。
これが普通。
次にその土提の耐震性については、問題文のとおり、地震で破壊されないようにするのではなく、壊れても二次被害を起こさないようにすることまでで良い、ということなので〇。
実際、河川の技術基準書など構造令から手引書まで考えると、山のようにあるので、わずか2問程度のために、これらの基準書を読んでいくことは現実的ではない。
資格試験の勉強なので、実務で必要ないので、これくらの緩さで進めたい。
こんな感じで、過去問の問題のみに部分について、メモっていくことにする。