今日は技術士1次試験のR元年の問題。
25問目の港湾の問題を解いていくことにする。
過去問は下記のHPから取得できる。
「公益社団法人 日本技術士会」過去問 第一次試験 令和元年度 建設部門
選択肢➀ 港湾計画
これは平成30年の過去問でも一度勉強している。
おさらいをしておくと、港湾計画は港湾法に基づき、国際戦略港湾や国際拠点港湾、重要港湾については、港湾計画を定める。
そして、港湾計画には、開発や利用、保全について定めること。
これらを港湾管理者が策定しなければいけない。
ちなみに、国際戦略港湾のほかにも、国際バルク戦略港湾とか、国際コンテナ戦略港湾というのがあって、国土交通省が指定するようである。
国際戦略港湾は全国で5港のみ。東京港、横浜港、川崎港、大阪港、神戸港である。
国際バルク戦略港湾というのは、ばら積み貨物の輸入拠点として港湾整備に力を入れていくとされた港湾。
バルクという言葉自体がばら積み荷を意味している。
ばら積みというのは、穀物や鉄鉱石などの運搬時など、梱包されていない状態をいう。
だいぶ話が逸れたけど、
選択肢を読むと、岬や島など天然の遮蔽物も利用できるものは利用するとある。これは正しい。
選択肢② 港湾計画における陸上交通施設
港湾と背後地を連絡する陸上交通施設は港湾計画に位置付けるそうだ。
まあ、そりゃそうだろう。
選択肢③ 航路の水深
船舶によって求めらえる水深は違うだろう。
また、船の動揺やトリムを考慮する、とある。
船舶の動揺とは、簡単にいえば、浮いている船は揺れる。
その揺れ方は6種類あって、横揺れ、縦揺れ、左右揺れ、上下動、左右動、前後動などがある。
また、トリムとは、船の前後方法の傾きで、船首喫水と船尾喫水との差のことをトリムという。
ちなみに、喫水とは船体の最下端から水面までの垂直距離のことをいう。
満水喫水とは満載にした状態での喫水のこと。
今回は航路の水深ということで、この場合は満載喫水以上の深さとなっている。
平成30年の過去問では、泊地の水深が出題された。
泊地の場合、満載喫水に10%を加えた値となっていて、しかも最低水面のときである。
海水面には満潮干潮があるからで、最も水面が下がるとき、つまり最低水面から考える、とされている。
最高水面と最低水面では4m程度も変わる港湾もあるらしい。
選択肢④ 往復航路の幅員
航路の幅は船舶の幅ではなく、船舶の全長が基準となる。
確かに、ひっかかりやすい問題である。
おそらく、船舶は全長に対し全幅が極端に小さく、船の幅よりも全長の方が影響を受けやすいのだろう。
船舶が行きかう航路の場合、船舶の全長以上の幅をとること、とされている。
選択肢⑤ 港内の静穏度
港内の静穏度を保つために、自然海浜を残したり、消波工の設置を検討する。
自然海浜とは、自然にある海浜。海浜とは浜のこと。そのまま。
防波堤の役割は港内の静穏度を保つためである。
防波堤の表のり面で波の勢いを弱めるのが消波工である。
防波堤と一体の構造物と捉えればよいと思う。
まとまった資料をネットで探していたら、見つけたのでリンクを貼っておく。
終了~。